ご機嫌斜め

勤務が終わり外へ出ると小雨が降っているがムッとする生暖かさを感じる。週末なので家へ帰る前に駅前のビルの地下の馴染みの店によることにする。ビールを大ジョッキー1杯と主人が作ってくれた鳥のモモ肉の塩味のから揚げを食べる。それだけで帰るのだが、馴染みになった主人と店員の女性と他愛もないことを話しながらの一時は楽しみの一つになっている。この店は焼肉を直火で焼くのではなく銀色のアルミのホイールに乗せて焼くのがユニークで、来るたびに一品ずつ食べることにしている。今日は焼肉は食べなかったがモモ肉のから揚げは塩加減が抜群だった。
帰宅すると、娘婿がドイツへ出張したので毎晩夕食に立ち寄る娘と一緒に食事をする。結婚してから娘婿は5キロ太ったのでスポーツクラブの申込用紙ををネットで印刷したと言っている。娘は心配なほどの食欲なので「旦那のことは言えない。お前も大分太ったんじゃないか」というと、「会社の健康診断では300グラム減っていました」と言っている。本当かな?と思ってしまう。土曜日はマンションに帰らず家に泊まるらしい。孫の顔を今週は毎日見ることが出来るので母は特に嬉しそうにしている。
食事後、家内は所用なので久しぶりに一人で「A***」に飲みに行くことにする。知り合いの社長や数人がいてカラオケを歌いながらいつもながら楽しく盛り上がっている。家では焼酎は飲まないのだが、町会の仲間と来たときキープした焼酎があるので水割りにしてもらって数杯飲み、カラオケも数曲歌って1時間ぐらいで店を出た。時計を見るとまだ9時半前なので駅前の店にウイスキーがキープしてあるのを思い出し立ち寄ってしまう。ウイスキーは水割り1杯しか残っていなかった。止せばいいのに新しいのを入れて何杯か飲み、帰ってきたら11時を過ぎていた。家人はみんなご機嫌斜めだった。