多宝の妙塔

梅雨前線が朝鮮半島から北陸、東北に延びている。海の日までのこの3連休は雨、雨、雨で終わりそうだ。午前9時からの題名のない音楽会は「ダ・ビンチ・コードの曲」と題して、番組常連の芸大の青島講師、作曲家の千住明氏などがベートーヴェンの曲などをモチーフに楽譜に秘められている謎解きを面白く解説してくれる。特に、曲名は失念したが青島氏が上下対称の音符の並びの部分を、上の部分のみと上下同時の演奏で聞かせてくれたが、これが同じ曲かと思ってしまった。目から鱗というところか。その他、スコアにこめられた作曲家の深慮遠謀?の数々を聴くことができた。
午後2時ごろ近くのAプラザのコーヒー店のカウンタで本を読みながらアイスコーヒーを飲んでいるとき、家に来たらしい娘から携帯に連絡が入った。周りの騒音のせいか、携帯の声がはっきり聞き取れない。何回も聞きなおして、アパートに戻り友人の結婚式に参列している娘婿を迎えに行きたいが、自分の車は車検に出してきたのでアパートの前まで送ってほしい、ということを確認する。娘をアパートまで送り、図書館へ向かうことにする。図書館に着き、3ヶ月位前に三田の「法華経入門」を読んだことを思い出し、法華経の現代語訳がないか探してみる。大角修著「図説 法華経大全」が目にとまり、借りることにする。法華経に関して聖徳太子などの言葉が冒頭に載っているので引用してみる。
聖徳太子
 釈迦如来の此土に応現したまえる大意を論ずれば
 将に宜しく此の教の教えを演(の)べて回帰の妙因を脩し、
 幕二の大果を得せしめんと欲してなり。
最澄
 多宝の妙塔は上空に踊りて実を証し、
 釈尊世雄は下地を変じて客を座せしむ。
空海
 この教は法王の明珠、大土の安車なり。
日蓮
 釈尊の因行果徳の二法は
 妙法蓮華経の五字に具足す。
道元
 劫より劫にいたるも法華なり、
 昼より夜にいたるも法華なり。
白隠
 何者を指してか法華真実の面目とはするぞ。
●聴いた曲
 ムソルグスキー(ジュリアン・ユー編曲)「展覧会の絵
 プロコフェフ「交響曲第1番(古典交響曲)」
  岩城宏之指揮 オーケストラ・アンサンブル金沢