再説・田螺殿

文藝春秋今月号の阿川弘之氏の巻頭随筆は「再説・田螺殿」だ。12月号の田螺殿が予想外の反響だったらしい。今月はネットで検索してみた。上品な下ネタの趣もありなかなかなものだ。引用してみる。
「くすり百話」の第5話 妙薬の歌「田螺殿」と題して載っていた。
    タニシ殿 タニシ殿
     愛宕参りに ござらぬか
      嫌ですよ 嫌ですよ
    丁度 去年の夏の頃  
      ドジョウ殿に誘われて 
       チョロチョロ小川を渡る時
    キジや トンビや フクロめが
     アチャコチャつつき コチャつつき
    その傷が その傷が
      季節めぐりて冬来れば
      ズッキラ ズッキラ ズッキラ ズッキラ 
      痛み出す
    何か妙薬ござらぬか
     妙薬いろいろありますが
    まず第一妙薬は
      夏降る雪の黒焼きと
       山の上なる蛤と
       海の底なる松茸と
         蚤の金玉  虱のはらわた
    合わせ 一度に用うれば
      効能 たちまち現れる
      効能 たちまち現れる