新Windows発売の波紋

クローズアップ現代は「新Windows発売の波紋」だ。マイクロソフトは来月からXPの後継OSのVistaを発売する。それに伴いXPのサポートを2年で打ち切るとしていたが、特にわが国の事情に鑑みサポートを5年延ばすと今日表明した。Vistaのベータ版を試してみたが、画期的なブレークスルーはどこにも見当たらない。ビル・ゲイツには悪いがマイナーチェンジ、それも極々マイナーなチェンジでしかない。専門家は別にして一般ユーザーは応用ソフトを使うのであって基本ソフトはあくまでもプラットフォームでしかない。電源を入れたときに表示される作業台ぐらいの位置づけだろう。現在のコンピュータのアーキテクチャが変わらない限り、その基本ソフトは要望の追加、バグの修正と増殖に増殖を重ね身動きの取れないマンモスのような代物になるに違いない。それを回避するにはオープンソースにするしかないと思う。アメリカの国家戦略と密接に関連するのだが、早く基本ソフトのソースコードをオープンにしないと取り返しのつかないことになる。だが、マイクロソフト(実はアメリカ)にそれは期待できない。彼らは敗北を認めないからだ。彼らがどれだけ抵抗しようとマクロ的に考えればWindowsからの訣別、オープンソースLinuxに基本ソフトは収斂せざるを得ないと思う。オープンにして人類の叡智を結集しなくては基本ソフトの発展は望めない。大多数のユーザーはインターネット、メール、ワープロ表計算が使えればよいのだ。プラットフォームが何であろうが関心はない。家電と同じく壊れるまで使い続けたいと思っているだけなのだ。8ビットのMS-DOSの後継にすぎないWindowsに将来を委ねるのはあまりにもリスクが大きい。