違反は厳然たる事実

冬季オリンピックはジャンプノーマルヒル、男子スノーボードと昨日は惨敗が続く。ジャンプの原田選手は予選で規則違反の失格とか。200グラム体重が足りなくなったためスキーの長さが長すぎて違反となったためと言い訳している。どちらにしても言い訳は見苦しい。過去の栄光はともかく、そういう自分自身で管理しなければならない最低限のことをミスかもしれないが出来ない選手が代表だったわけだ。マスメディアも彼の一見憎めないキャラクターに同情して、強く非難しないのは納得できない。このことにかかわらずラージヒルには出場するらしいが私には理解できない。
それはさておき、長野オリンピックの当時、日本がジャンプ、複合で頂点の成績を続けていた。ヨーロッパ特に北欧の国々は自分たちのいわば国技の種目でアジアの日本に負け続けているのが我慢できなかったらしい。特にKing of Skiiと呼ばれている複合で荻原にやられているのが彼らの間で大変な問題になったらしく、ジャンプの点数と距離の点数の比率を徐々に変える露骨なルール改正(改悪?)を続ける。結果は彼らの思惑通り日本の凋落振りは周知の通りとなっている。一方ジャンプでも体格に応じてスキーの長さを制限し、大きな体格の選手しか勝てないようにルール改正(改悪?)をしてしまう。スポーツはルールの下で戦うのだがこういう恣意的なことが裏で行われていることも厳然とした事実としてあるのだ。五輪を頂点とするスポーツ競技が国威発揚の場となっている側面があるのは疑えない事実だ。原田選手を庇うわけではないが、彼のスキー板の長さもこういうところに遠因があると思う。
●聴いた曲
 ブラームス弦楽四重奏曲第1番」「弦楽五重奏曲第2番」
   ベルチャ弦楽四重奏団